LOG IN

食の安全

by Nahomi

早いもので、すっかり冬になりました。

フランスにあるノルマンディーに住む叔母は冬の到来と一緒に、私にとても大切な事を教えてくれました。

それは食の安全です。

現代私たちは外を出れば5分もしない間に食べ物が手に入ります。

季節の食材なんて気にしませんし、一体何が季節物なのか分からないぐらいです。
それ程豊かになった。という事でしょう、、、か????

フランス、ノルマンディーに住む叔母は周りに何にもないだだっ広い土地に自分で何年もかけて家をリフォームし、畑を作り、森に囲まれ、あらゆる動物を飼育して生活しています。

彼女は産まれも育ちもパリ郊外です。

どうして彼女がそんな生活をする様になったのか?疑問に思い、彼女の姉である義母に訪ねてみました。

叔母は40代の時癌になり、気付いた頃にはかなり遅く、普通の治療ではどうにもならないと言われたそうです。
悩んだ結果助かる確率があると言われた、何年もかけて身体全体をリセットさせる。という大きな手術をしました。

それから手術に成功し、辛い闘病生活を終えてから2年後、叔母は全力を振り絞りノルマンディーに土地を持っていたお兄さんに協力してもらい、今の生活を決意したのだそうです。

叔母の家の周りに車が通る事は稀だそうで、家の裏には森があり秋にはキノコや栗を収穫します。

畑に育つ野菜は排気ガスや農薬とは無縁の本物のオーガニック。

動物はストレスフリーで大切に育て、時期が来たら自分の手で奢り感謝して頂くのだそうです。

彼女の周りは、海の幸以外は全て揃っています。

畑の為に動物をたくさん飼い、肥料も最低限で済ませ、庭師を1人雇っているだけで、後は叔母と叔父と庭師の3人で動物の飼育から畑の管理、寝たきりの義祖母の世話までやりこなすのが毎日の日課です。

私はそんな叔母が愛情をたっぷり込めた野菜や卵が大好きで、季節物の野菜がやって来るのを楽しみに待っています。

ただ、春から夏にかけてたくさん貰っていた卵が、寒くなってから一気に無くなってしまったのです。

義母に卵はどうしたの?
と聞くと、鶏は冬になると基本卵を産む数が急激に少なくなるから、冬は本来卵は貴重な食材になのよ。と教えてもらいました。

そして暖かい季節でも、本来鶏は1日に1個しか卵を産まないという事も知りました。

そんな中私たちはスーパーで好きなだけ卵が買えますが、一体真冬に卵がいつも通り買えるのはどうして?と思いませんか?

それは鶏に季節を感じさせず、常に暖かい状態で飼育し、冬でも卵を産み続けて貰っているからだそうです。
ただそんな事をしたら費用が嵩むので、小さな小屋にぎゅうぎゅうに詰められ、なるべくたくさん卵を産める様に、品種改良までされているそうです。

叔母は品種改良された鶏は絶対に買わないそう。

その為新鮮な信頼できる生きた鶏を買う為なら、何時間かかっても苦にならないと、1日かけて鶏を買いに行きます。

ストレスフリーという鶏を肉屋で見た時一瞬で叔母が頭によぎりました。

近年オーガニックブームでフランスにはたくさんの新しいビオショップ(ビオはフランス語でオーガニックという意味です)が増えましたが、実際疑問を多く持つフランス人も増える一方で、中には大手のビオショップは信用出来ないという人もいます。

確かに叔母から教わった自然の原理を考えれば、1年中何でもかんでも手に入り、商品が品切れする事もない世の中事態に疑問を感じます。

自然は限られていますし、育つのには時間がかかります。
毎回全く同じ物が育つはずなんて有りませんし、気候や自然に私たち人間は勝てません。

植物や動物も生き物です。人間の様に優しく愛情を持って育ててあげないとストレスがかかってしまいます。

サウジアラビアのスーパーに売られている商品の多くは外国からの輸入品。しかもなかなかの化学物質が入っています。

大手のスーパーにはフランスから輸入されたオーガニック商品が小さな棚に陳列されていますが、まだまだオーガニックは現地の若者には遠い存在だそうです。

こぞってオーガニックに拘るのはお年寄りか外国人。
市場に行くと外国人だらけです。

タイフというダマスクローズで有名な街に行った事がありますが、不思議な体験をしたのを覚えています。

街から車で40分走っただけの山の山頂にあるタイフという街。
真夏だった為街は50度近く上がっていたのに、タイフに着いた途端、30度まで気温が下がったんです。

山に囲まれたタイフという街にはたくさん植物が生えていて、真夏のサウジアラビアとは思えない何とも不思議な光景でした。

サウジでは真夏スーパーに陳列される野菜は、萎びれてフニャフニャで買う気も無くなる出で立ちですが、タイフの市場に売っていた果物は今まで食べた事のない甘さと水々しさと、綺麗な色に感動しました。

街を散策していると、サボテンの実がそこら中になっていて、市場で食べた物と全く同じ色をしていました。

切ったすぐから果物のジュースがこぼれ落ちる程水々しく、周りが砂漠だとは思えない程でした。

娘は市場で買った野菜や果物が大好きで、何でも食べてくれますが、スーパーで買った物は、全く同じ食材でもペッと吐き出す事があります。

子供の舌は正直ですね。美味しい物をよく知っています。

化学物質は舌の味覚を麻痺させるのだそうです。毎日新鮮なオーガニックの物を食べる事はかなり難しいですが、私はなるべく気をつける様にしようと思っています。

フランスもサウジアラビアも市場があります。市場には食に拘り安全な物を真剣に売っている人がたくさんいます。

義兄は食べる事が大好き。食に拘りがあり食材選びも全て自分でやります。

彼はいつも市場で信用ある売り手が吟味した物しか買わないのだそうです。

私の住む街には、毎週金曜日と土曜日に行われる有名な市場があり、そこにはパリから通う人もいるのだそうです。

チーズや魚はスーパーの物とは比べ物になりません。特にクリスマス前は良い物が並びます。

フランス人が1年で1番贅沢をする時期だからでしょうか?市場も活気がすごいです。

つい最近食べ過ぎたなぁと思っていた矢先、うっかり胃腸炎になってしまいました。

本来人間は腹6分めで栄養は充分補え、健康にも良いのだそうです。2分は胃の中に隙間を作ってあげ、後の2分は空気で埋まると
胃は常に良い状態を保てるのだとか。

少し体調が優れないなと思ったら、野菜中心の食事に週一回の肉か魚、腹6分めを試してみてください。

身体が驚くほど軽くなります。

私はまず自分を労ってあげる事が、家族の健康に繋がると思っています。

食の安全は自分の目、舌、感覚、直感、全て身体全身で感じられる物なのではないかと思うこの頃でした。








Nahomi
OTHER SNAPS